ヘッダ内に何度でも好きなだけ出現できる要素…… LINK, META, STYLE, SCRIPT, OBJECT
要素名 | 適用バージョン | 開始タグ | 終了タグ | 分類 | 中身 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
LINK | 2.0 | 2.x | 3.2 | 4.0 | 必須 | 禁止 | ヘッダ内要素 | 空 |
属性 | 適用バージョン | 属性値 | 既定値 | 備考 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
rel | 2.0 | 2.x | 3.2 | 4.0 | リンクタイプ | (依存) | この文書から見た関係 |
rev | 2.0 | 2.x | 3.2 | 4.0 | リンクタイプ | (依存) | リンク先から見た関係 |
type | - | - | - | 4.0 | MIMEタイプ | (依存) | リンク先のMIMEタイプを助言 |
href | 2.0 | 2.x | 3.2 | 4.0 | URI | (依存) | リンク先の URL |
hreflang | - | - | - | 4.0 | 言語コード | (依存) | リンク先の言語 |
charset | - | - | - | 4.0 | 文字セット | (依存) | リンク先の文字セット |
media | - | - | - | 4.0 | 出力メディア | (依存) | スタイルシートの適応メディアタイプ |
target | - | - | - | (4.0) | 目標フレーム | (依存) | リンク先を表示するフレームターゲット |
urn | 2.0 | 2.x | - | - | CDATA | (依存) | |
method | 2.0 | 2.x | - | - | CDATA | (依存) | |
他に指定できる属性……id, class, title, style(中心属性), lang, dir(i18n), onclick, ondblclick, onmousedown, onmouseup, onmouseover, onmousemove, onmouseout, onkeypress, onkeydown, onkeyup (イベント) |
別の文書との関係を示すものです。rel でこの文書から見た関係、rev でその逆を示します。たとえば、
<LINK rel="previous" href="document1.html"> <LINK rel="next" href="document3.html">
のようにすると、この文書の「前のページ」が document1.html 、「次のページ」が document3.html になります。これは rev 属性を使って、以下のようにすることもできます。
<LINK rev="next" href="document1.html"> <LINK rev="previous" href="document3.html">
rev 属性を使う典型例は、以下のようなものです。
<LINK rev="made" title="水無月ばけら" href="mailto:bakera@star.email.ne.jp">
これは文書の作者を示し、作者のメールアドレスにリンクしています。
このように LINK 要素で指定されたリンクは、ブラウザのナビゲーションバーなどで利用されます。……が、恐ろしいことに、二大ブラウザはこれに全く対応していませんでした。HTML2.0 の時代から定義されている要素なのに! 二大ブラウザ以外ではたとえば Lynx というブラウザが対応していますが、いかんせん少数派ということで、この要素の活躍する機会はあまりありませんでした。
しかし現在、この要素が再び着目されています。それは「外部スタイルシートへのリンク」を表すのに使われるからです。
<LINK rel="StyleSheet" type="text/css" href="../../bakera.css" charset="Shift_JIS"> <LINK rel="StyleSheet" type="text/css" href="../style/html.css" charset="Shift_JIS" title="Hatomaru Basic Style"> <LINK rel="Alternate StyleSheet" type="text/css" href="../style/large.css" charset="Shift_JIS" title="Hatomaru Large Font">
このように、外部スタイルシートを参照するのに使います。
なお、スタイルシートへのリンクに title属性を設定すると特殊な扱いがなされる事に注意してください。上記の例では、../../bakera.css が固定スタイルとして常に適用され、../style/html.css が "Hatomaru Basic Style" という名の優先スタイルとして適用されます。またブラウザの操作によって "Hatomaru Large Font" というスタイルに切り替える事ができ、切り替えると ../style/html.css の代わりに ../style/large.css が適用されます。
とは言え、このようなスタイルシートの切り替え機能を実装していないブラウザも多く、全てのスタイルが一緒くたに適用されてしまうこともあるようです。
要素名 | 適用バージョン | 開始タグ | 終了タグ | 分類 | 中身 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
META | 2.0 | 2.x | 3.2 | 4.0 | 必須 | 禁止 | ヘッダ内要素 | 空 |
属性 | 適用バージョン | 属性値 | 既定値 | 備考 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|
name | 2.0 | 2.x | 3.2 | 4.0 | 名前 | (依存) | 情報名 |
http-equiv | 2.0 | 2.x | 3.2 | 4.0 | 名前 | (依存) | 情報名 |
content | 2.0 | 2.x | 3.2 | 4.0 | CDATA | (必須) | 情報 |
scheme | - | - | - | 4.0 | CDATA | (依存) | 情報の書式などを助言 |
他に指定できる属性……lang, dir(i18n) |
メタ情報(データのデータ、情報の情報)を表す要素です。HTML 文書を扱う際に必要な情報を記します。
name と http-equiv はいずれか一つを必ず指定します。http-equiv を指定した場合、HTML 文書が転送される際に HTTPヘッダにその情報が盛り込まれます(盛り込まれることが期待されるのですが、盛り込んでくれるサーバーはむしろ少ないようです)。META の主な用法については、「META の主な用法」を参照してください。
要素名 | 適用バージョン | 開始タグ | 終了タグ | 分類 | 中身 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
STYLE | - | - | (3.2) | 4.0 | 必須 | 必須 | ヘッダ内要素 | スタイルシート |
属性 | 適用バージョン | 属性値 | 既定値 | 備考 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
type | - | - | - | 4.0 | MIMEタイプ | (必須) | スタイル言語の種別 |
media | - | - | - | 4.0 | 出力メディア | (依存) | スタイルを適用するメディアを指定 |
title | - | - | - | 4.0 | テキスト | (依存) | スタイルシートのタイトル |
他に指定できる属性……lang, dir(i18n) |
ふつう、スタイルシートは LINK rel="stylesheet" で利用しますが、この要素を使ってスタイル言語を直接記述することもできます。
type 属性が必須で、type="text/css" のように指定します。
title 属性は特別な意味を持ちます。title 属性を指定するとそのスタイルには名前が与えられ、「代替可能」スタイルシートとなるのです。
要素名 | 適用バージョン | 開始タグ | 終了タグ | 分類 | 中身 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SCRIPT | - | - | (3.2) | 4.0 | 必須 | 必須 | ヘッダ内要素 / インライン / BODYの子要素 | スクリプト |
属性 | 適用バージョン | 属性値 | 既定値 | 備考 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
type | - | - | - | 4.0 | MIMEタイプ | (必須) | スクリプトのMIMEタイプ |
src | - | - | - | 4.0 | URI | (依存) | 外部のスクリプトファイル |
charset | - | - | - | 4.0 | 文字セット | (依存) | 外部スクリプトファイルの文字セット |
defer | - | - | - | 4.0 | (defer) | (依存) | スクリプト遅延実行の指定 |
language | - | - | - | (4.0) | CDATA | (依存) | スクリプト言語の種別 |
event | - | - | - | (4.0) | CDATA | (依存) | (将来のために予約) |
for | - | - | - | (4.0) | URI | (依存) | (将来のために予約) |
他に指定できる属性……なし |
JavaScript などのスクリプト言語を記述します。SCRIPT 要素内に直接記述することも、src 属性を指定して外部のファイルから読み込むこともできます。
type 属性が必須です。type="text/javascript" のように言語の MIME タイプを指定します。language="JavaScript" がお馴染みかも知れませんが、こちらの方法は非推奨となっています。言語名の標準規格ができていないことなどが理由です。
defer 属性を指定すると、スクリプトの実行を後回しにします。たとえば、
<head> <script type="text/javascript"> function func(){ ……うんざりするほど長大な関数定義…… } </script> </head> <body> <p>長々とした文章……</p> <button onclick="func()">
などという構造になっていたとき、読み込む端から JavaScript を解釈していたのでは文書の表示が後回しになってしまいます。そんなとき、defer 属性を指定しておくと、先に文書を表示しておき、ユーザーがそれを読んでいる間にスクリプトの関数定義を解釈することができます。ただし、defer 属性を指定した スクリプト要素の中で document.write のように文書そのものを書き換える文を実行することはできません。おそらくスクリプトエラーになることでしょう。
SCRIPT 要素の中身が SGML的な扱いを受けないことに注意して下さい。<!-- --> を書いてもその中は無視されませんし、& を書いてもそのままの形で解釈されます。唯一SGML 的に扱われるのは終了タグ開始区切り子 </ で、これは SCRIPT 要素の終了タグと解釈されます(SCRIPT の終了タグは </SCRIPT> とは限らないことに注意。短縮タグ機構に従って </> と略記されているかも知れません)。
要素名 | 適用バージョン | 開始タグ | 終了タグ | 分類 | 中身 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
OBJECT | - | - | - | 4.0 | 必須 | 必須 | ヘッダ内要素/インライン、ただし PRE の中では使用不可 | PARAM, ブロックとインライン |
属性 | 適用バージョン | 属性値 | 既定値 | 備考 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
classid | - | - | - | 4.0 | URI | (依存) | 実行プログラムの所在 |
codebase | - | - | - | 4.0 | URI | (依存) | プログラムの基準 URI |
codetype | - | - | - | 4.0 | MIMEタイプ | (type属性の値) | ダウンロードオブジェクトのMIMEタイプ |
data | - | - | - | 4.0 | URI | (依存) | オブジェクトのデータ |
type | - | - | - | 4.0 | MIMEタイプ | (依存) | オブジェクトのMIMEタイプ |
archive | - | - | - | 4.0 | CDATA | (依存) | 圧縮ファイルの URI を空白区切りで列挙 |
declare | - | - | - | 4.0 | (declare) | (依存) | スクリプト言語の種別 |
standby | - | - | - | 4.0 | テキスト | (依存) | スタンバイ中に表示する文字列 |
tabindex | - | - | - | 4.0 | 数値 | (依存) | タブ順序 |
usemap | - | - | - | 4.0 | URI | (依存) | クライアントサイドイメージマップの指定 |
name | - | - | - | 4.0 | CDATA | (依存) | オブジェクトの名前 |
width | - | - | - | 4.0 | 長さ | (依存) | オブジェクトの幅 |
height | - | - | - | 4.0 | 長さ | (依存) | オブジェクトの高さ |
align | - | - | - | (4.0) | (top|middle|bottom|left|right) | (依存) | |
border | - | - | - | (4.0) | 長さ | (依存) | |
hspace | - | - | - | (4.0) | ピクセル数 | (依存) | |
vspace | - | - | - | (4.0) | ピクセル数 | (依存) | |
datasrc | - | - | - | (4.0) | URI | (依存) | (将来のために予約) |
datafld | - | - | - | (4.0) | CDATA | (依存) | (将来のために予約) |
dataformatas | - | - | - | (4.0) | (plaintext|html) | (依存) | (将来のために予約) |
他に指定できる属性……id, class, title, style(中心属性), lang, dir(i18n), onclick, ondblclick, onmousedown, onmouseup, onmouseover, onmousemove, onmouseout, onkeypress, onkeydown, onkeyup (イベント) |
HTML 文書にオブジェクトを埋め込む要素です。音楽、画像、映像、アプレット、その他プログラム、なんでもござれの万能要素なのです。
alt 属性はありませんが、OBJECT 要素の中身がその役割を果たします。たとえばこんなふうに……
<OBJECT data="vaskyre.mpeg" type="video/mpeg"> <OBJECT data="vaskyre.png" type="image/png"> <OBJECT data="vaskyre.gif" type="image/gif"> [<A href="vaskyre.html">虹色の光が踊る画像</A>です。] </OBJECT> </OBJECT> </OBJECT>
……すると、第一希望は vaskyre.mpeg の再生です。MPEG映像が再生できない環境では、vaskyre.png の表示。さらに PNG画像も表示できない環境では、vaskyre.gif を表示。それも表示できないときは、詳細な説明へリンクした代替テキストが表示されます。と、こんな具合に二段構え、三段構えの代替表示ができ、さらに代替テキスト自体にもマーク付けを施すことが出来るので、IMG 要素の alt 属性よりも数段優れていると言えるでしょう。もちろん、OBJECT 要素そのものに対応していない場合も、単に <OBJECT> タグが無視されて代替テキストが表示されます。
と、いろいろと優れているのですが、いかんせん、ブラウザの対応はお寒い状況です。
この要素は通常インライン要素として用いられますが、ヘッダ内でも使うことが出来ます。ただし、その場合は表示を行わないもの(BGM など)に限りますし、中身に代替表示を記すこともできません(別の OBJECT や SCRIPT を入れるのは構いませんが)。
要素名 | 適用バージョン | 開始タグ | 終了タグ | 分類 | 中身 | |||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
PARAM | - | - | 3.2 | 4.0 | 必須 | 禁止 | APPLET, OBJECT の子要素 | 空 |
属性 | 適用バージョン | 属性値 | 既定値 | 備考 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
name | - | - | 3.2 | 4.0 | CDATA | (必須) | パラメータ名 |
value | - | - | 3.2 | 4.0 | CDATA | (依存) | パラメータの値 |
valuetype | - | - | - | 4.0 | (data | ref | object) | data | value の意味 |
type | - | - | - | 4.0 | MIMEタイプ | (依存) | リンク先のMIMEタイプ(valuetype=ref の時) |
他に指定できる属性……id(中心属性) |
PARAM要素は、APPLET, OBJECT に対してパラメータを設定するのに使われます。APPLET や OBJECT の開始タグ直後に記さなければなりません。
name属性(必須)と value属性の値は実行プログラムにそのまま渡されます。これがどう扱われるかはプログラム次第です。
valuetype属性は value のタイプを決定します。値は以下の通り。
type属性は valuetype=ref の時のみ有効で、参照するリソースの MIME タイプを示します。