鳩丸ぐろっさり (用語集)

"dungeon" は地下牢とか土牢とかいった意味で、城の地下にひっそりとあり、近くには拷問用具が置かれた謎のスペースがあるようなイメージです……が、原義は思いっきり形骸化しています。

ゲームの用語で「ダンジョン」と言った場合、それはゲーム中の冒険の舞台である建物全般を指します。たとえば、魔物が巣くっている洞窟、敵の砦、廃墟となっている城、魔法使いが宝を隠したと言われている塔、などがあります。

ダンジョンの定義は難しいのですが、おおむね以下のような要件を満たしているとダンジョンといえるでしょう。

• 何らかの危険や謎、未知の要素などが存在するため、冒険の舞台となり得ること。安全な場所はダンジョンとは言い難いです。たとえば、味方の砦は安全な拠点なのでダンジョンとは言い難いですが、敵の砦であればダンジョンとなり得ます。
• ある程度の閉鎖空間であるか、あるいは限られた領域であること。草原などの開かれている場所はフィールドと呼ばれ、ダンジョンとは区別されます。ただし草原であっても、その一角がフィールドと区別されてダンジョンとなることはあり得ます。

下手をすると草原や森でさえダンジョンとなるわけですから、原語の意味とはかけ離れているような気がしますが、これはそもそも RPG の元祖と言われる "Dungeons & Dragons" でそのような用語として独自に定義されていたものです。これがそのまま、後発の RPG や、コンピュータRPG 全般において定着していったのだろうと思います。