武雄市役所職員はFacebookを私的利用できなくなる
2012年2月19日(日曜日)
武雄市役所職員はFacebookを私的利用できなくなる
公開: 2012年2月26日17時45分頃
こんなツイートがリツイートされていて驚きました。
羽田で反Facebook満載のニューズウィーク買って、機中読んでたら、武雄市役所もやり玉に。はっきり言ってメチャクチャ、支離滅裂。少なくともFacebookやってから書けよなという記事。何で、武雄市役所の職員がFacebookアカウント取ったら私的利用ができなくなるの?など。
以上、https://twitter.com/#!/hiwa1118/status/170505210102423552 より
こういうことを言う人がいても良いとは思うのですが、驚いたのは、これが当の本人である武雄市長のツイートらしいということです。武雄市役所の職員がFacebookを私的に利用できなくなるのは明らかで、分かった上であえてやろうとしているのかと思っていました。しかし、そうではなかったようで。
朝日新聞の報道では、武雄市の取り組みについて以下のように説明されています。
登録の際は実名と所属を載せ、顔写真や趣味などの個人情報の掲載は各職員の裁量に任せる。
武雄市の職員は、facebook上で実名と所属を登録することになります。Facebook上では武雄市の職員であることを明かすことになるでしょう。
※所属を登録した上で非公開に設定することもできますが、所属を公開しなくて良いとなると、「職員全員フェイスブック登録」という施策の意味がなくなります。
そしてFacebookの規約では、個人が複数のアカウントを持つことは禁じられています。
4. 登録とアカウントのセキュリティ
Facebookでは、ユーザーの皆様に実名および実在の情報を提供していただいています。これを維持するには、ユーザーの協力が必要です。ユーザーは、登録とアカウントのセキュリティの維持に関連して、以下の点を守ることを弊社に確約するものとします。
1. Facebookで虚偽の個人情報を提供したり、許可を得ることなく自分以外の人のアカウントを作成することはできません。
2. 個人用プロフィールを複数作成することは認められません。
以上、Facebook 利用規約(Statement of Rights and Responsibilities) より
従って、市職員がFacebookを利用する際には、武雄市の職員であることを明かすほかありません。それを伏せて利用することは不可能になります。
別の言い方をすると、武雄市は職員に対し、「Facebook利用者は、今後、自分が武雄市職員であることを公開すること」と義務づけようとしていることになります。
ここで問題になるのは、立場を公開せずにFaceookを利用してきた人がいた場合です。その人は今後、武雄市の職員であることを明かさなければなりません。複数アカウントの取得は禁じられていますから、今までの形で利用し続けることは不可能になります。
実際には、おそらく大半の人は、武雄市の職員であることを明かしても特に問題ないのでしょう。しかし、そうでない人がいる可能性はあります。その可能性は軽視できないはずです。
武雄市長はそういったことが理解できないのか、あるいはfacebookの規約をちゃんと読んでいないのか、いずれにしても先行きに不安を感じてしまいます。
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