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タッチパネルが使えない人がいる

2012年2月6日(月曜日)

タッチパネルが使えない人がいる

公開: 2012年2月19日16時15分頃

タッチパネル拒否症 (blog.yamk.net)」。静電容量式のタッチパネルがうまく使えない体質の人がいるというお話。

iPhone で一気に普及した静電容量式のタッチパネルは、指先からの僅かな静電気に反応するのだが、指先がパサパサになってしまう人は全く電気が流れないためタッチセンサーが応答しない。

対策としては、触る直前に指に息を吐きかける、保湿クリームを常に指先に塗る、等が挙げられている。

実は私も冬場は指先がバサバサになって皮がむけたりする体質で、指先で何かをこすると痛くて厳しかったりします。

※皮膚科の医師によると、自律神経の関係で汗が出っぱなしになっていて、皮脂が失われるのが原因らしいです。いちおうワセリン (www.amazon.co.jp)を使って症状を緩和していますが、無限の持続時間があるわけでもないので……。

そういえば、PS Vitaも「せっかく使いやすいボタンがあるのに、タッチパネル操作を強要される」ということで批判されていたりします。タッチパネルは使いやすいインターフェイスだと言われることが多いと思いますが、人によっては使いにい場合もあり、アクセシビリティの観点から問題になる場合もあるわけです。

ちなみにJIS X 8341-3:2010の7.2.1.1にはこういう規定があります。

7.2.1.1 キーボード操作に関する達成基準

コンテンツのすべての機能は,個々のキーストロークに特定のタイミングを要することなく,キーボードインタフェースを通じて操作可能でなければならない。ただし,その根本的な機能が利用者の動作による始点から終点まで続く一連の軌跡に依存して実現されている場合は除く。

※これはWCAG2.0の2.1.1と同じ内容です。

この規定は、どんなデバイスでも最低限キー操作はできるだろう、ということを前提にしているフシがあり、タッチパネルだけというデバイスはあまり考慮されていないように思えます。WAIの見解としては「iPhoneにもキーボードをつなげることはできる」という話らしいのですが、個人的にはそれで良いのかというと疑問で、どちらかというと、単にガイドラインが時代に追いついていないだけのように思えます。

端末の設計側も、コンテンツの制作側も、タッチパネルについてはいろいろ気をつけなければならないのだと思います。

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