三菱重工のウィルス感染
2011年9月19日(月曜日)
三菱重工のウィルス感染
公開: 2011年9月23日23時55分頃
こんなニュースが出ていますね。
- 三菱重工 ウイルス感染で調査 (www3.nhk.or.jp)
- 三菱重にサイバー攻撃、80台感染…防衛関連も (www.yomiuri.co.jp)
- 三菱重工にサイバー攻撃、80台以上のサーバーやPCがウイルス感染 (security.slashdot.jp)
NHKは見出しでは「ウイルス感染」としか言っておらず、「サイバー攻撃の可能性もあるとみて情報収集」としています。それに対して、読売は見出しから「サイバー攻撃」と断定、スラッシュドットでもサイバー攻撃と断定するタイトルになっているのが興味深いですね。
現時点では何とも言えませんが、単なるウィルス感染ではなく、本当に標的型攻撃でやられた可能性も考えられます。最近ではAPT (Advanced Persistent Threats) と呼ばれる高度な攻撃もあり、一通りのウィルス対策をしていても突破されてしまうケースがあります。そのようなケースであれば、サイバー攻撃と呼んでも間違いではないと思います。
ちなみに、IPAはこれを「新しいタイプの攻撃」と呼んでいるようです。
情報セキュリティ白書2011 (www.amazon.co.jp)でも「新しいタイプの攻撃」という言葉が使われていますので、そういう用語なのだと思います。
しかし、"Advanced Persistent Threats" を「新しいタイプの攻撃」とするのはちょっと違和感がありますね。高度な攻撃手法を複数組み合わせているから "Advanced Persistent" なのだと思うのです。「新しいタイプの攻撃」と言われても単に新しいというニュアンスしかありませんし、「新しい」という概念は時代に依存します。今後数年経っても「新しい」と呼び続けるのでしょうか……?
まあともあれ、三菱重工の件は続報を待ちたいところです。
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