2017年4月
2017年4月4日(火曜日)
コーディングWebアクセシビリティ 電子版
公開: 2017年4月4日18時55分頃
私が監訳として携わった「コーディングWebアクセシビリティ (www.amazon.co.jp)」ですが、先月末に電子版が発売されまして、今日からAmazonでも買えるようになりました。
- コーディングWebアクセシビリティ: WAI-ARIAで実現するマルチデバイス環境のWebアプリケーション Kindle版 (www.amazon.co.jp)
こちらは「デザイニングWebアクセシビリティ (www.amazon.co.jp)」と違い、比較的ガチなマークアップの話になっていますので、HTMLを書く機会のあるプログラマーのような方にも参考になるのではないかと思います。
なお、原著の文章にはかなりのジョークがちりばめられており、監訳に際してはその色を生かす方針としたため、それなりにアクの強い内容になっているかもしれません。Twitterでは以下のようなコメントもいただきました。
TRPG未経験者にはいまいちピンとこないロールの解説で有名な青本が配信されたのか。しかもあのシステムはDnDレベルの古さときた
— いまどら (@IMAGEDRIVE) 2017年4月4日 (twitter.com)
WAI-ARIAについての説明で role="dwarf" aria-hasSword="true" aria-cloaked="true" という例を出してくるあたり、只者ではないですね。初期のD&Dを持ってくるにしても、role="fighter" なり role="thief" なりのほうが分かりやすいと思うのですが、あえて dwarf とするあたり、かなりのドワーフ愛を感じます。
※初期のD&Dでは、キャラクターのクラスを「ファイター」「クレリック」「マジックユーザー」「シーフ」「エルフ」「ドワーフ」「ハーフリング」の7種から選ぶことになっていました。職業と種族が同列の扱いになっており、「ドワーフのクレリック」のような設定はできませんでした。
というわけですので、ドワーフが好きな方にはおすすめです。
ちなみに原著者のヘイドンさん、その後Inclusive Design Patterns (www.amazon.co.jp)という本を出されているのですが、Bruce Lawsonさんは前書きで以下のようなコメントを寄せています。
It's a little unfortunate that Heydon didn't accept some of my amendments to make his musical taste less — what's the word? — embarrassing, but don't let that put you off reading.
音楽ネタをもう少し控えるように、という提言が受け入れられなかったという話のようで、大変にシンパシーを覚えます。実はこの本も現在監訳作業中でして、マニアックなジョークをどの程度生かそうか迷っているところではあるのですが、ともあれ、お楽しみにということで。
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