2011年8月2日(火曜日)
ピース
公開: 2011年8月7日19時50分頃
読み終わったのでメモ。
- ピース (www.amazon.co.jp)
ハードボイルドが好きで、オカルトがOKな人にはオススメなのかも……。
書店のポップに「ラストは衝撃の展開」というようなことが書いてありましたが、確かに衝撃の展開でした。衝撃的すぎて、ちょっと置き去りにされてしまった感があります。
※一言で言えば「証拠はないけど黒幕は○○で、××で犯人を操ったのかも? まあべつにどうでもいいけど」という感じの終わり方。
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エンジニアの躾
公開: 2011年8月7日19時30分頃
Facebookを見ていたら、どうも世間には「エンジニアの
エンジニアの躾
レッドフォックスは他に類を見ない教育体制の下で、世にエンジニアを輩出しています。そのエンジニアの教育の1つに、コーディング規約の遵守というものがあります。コーディングとは、プログラミング言語を使って、ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを作成することです。
躾という言葉のインパクトはすごいですが、要はコーディング規約を守るという話ですよね……と、平和な気持ちで読んでいたのですが、下の方で良い例として紹介されている「ソースB」の内容を見て、のけぞってしまいました。あくまでコーディング規約のサンプルなので、プログラムの例が現実的でないとか、アルゴリズムが微妙とかいう点は気にしなくて良いと思います。見るべきは変数の命名やコメントの書き方ですが、その肝心の部分が……。
- classNum には「クラス番号」とコメントがつけられているが、実際に表示されるクラス番号は classNum+1 の値。ループカウンタとして使われているように見える。
- num には「出席番号」とコメントがつけられているが、実際に表示される出席番号は num+1 の値。ループカウンタとして使われているように見える。クラス番号は classNum なのに、こちらは単なる num という命名も不整合。
- average には「平均点」とコメントがつけられているが、実際に格納されるのは平均ではなく合計。
変数の命名を工夫したりコメントをつけたりするのは悪いことではないのですが、実態と異なるものをつけるくらいなら無いほうが良いです。
特に気になるのは、どう見てもループカウンタでしかない変数に、無理に意味のありそうな名前をつけようとしているところ。ソースAのほうでは i, j といういかにもループカウンタらしい名前なのに、ソースBのほうでは、それぞれ classNum, num という名前にされています。そして先に述べた通り、名前やコメントの内容とは食い違ったものになってしまっています。ひょっとして、ループカウンタであろうとも i, j のような一文字変数は許さないという「躾」なのでしょうか?
10シーベルトと毎時10シーベルトは違うよぜんぜん違うよ
公開: 2011年8月7日18時30分頃
asahi.comにこんな記事が出ています……「過去最高10シーベルトを計測 福島第一の配管外側 (www.asahi.com)」。見出しからして嫌な予感がしていますが、
東京電力は1日、福島第一原子力発電所1、2号機の原子炉建屋の間にある主排気筒付近で、毎時10シーベルト(1万ミリシーベルト)以上の放射線を測定したと発表した。事故後に測定された放射線では最高値で、一度に浴びると確実に死に至る量だ。
「一度に浴びると確実に死に至る量」というのは何を言っているのでしょうか。ひょっとして、「毎時10シーベルト」を「10シーベルト」と勘違いしているのではないでしょうか。
「シーベルト」というのは被曝した量で、「10シーベルト」の被曝は致死量です。それに対して、「毎時10シーベルト」というのは線量で、その場に1時間いると10シーベルト被曝するという量です。つまり3600秒で10000mSvの被曝をするわけですから、たとえば18秒なら50mSvの被曝となります。すごい線量ですが、短時間であれば死に至ることはありません。「一度に浴びると確実に死に至る量」というのは間違いと言って良いでしょう。「一時間浴び続けると確実に死に至る量」という記述であれば正しいと思います。
これは要するに、「時速30キロ」という速さと「30キロ」という距離とを混同しているかのような間違いです。比べられないものを比べてしまうのは混乱を招きますし、ちょっと注意してほしいと思います。
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