2011年5月2日(月曜日)
コンテント・ネゴシエーションのわかりにくさ
公開: 2011年5月5日22時40分頃
本日、bAサイト (www.b-architects.com)を更新しました。コンテンツは全く変わっていないのですが、Accept-Languageによるコンテント・ネゴシエーションが行われなくなっています。
bAサイトは昔からコンテント・ネゴシエーションを実装していて、ブラウザのAccept-Languageがjaならば日本語のコンテンツを、enなら英語のコンテンツを、どちらでもなければ406 Not Acceptableを返すようになっていました。
その状態で10年ほど運用されてきたわけですが、しばしば以下のようなお問い合わせが。
- 日本語を使う人が海外からbAサイトを見ようとすると英語になってしまい、日本語のコンテンツを見る方法が分からない
- 英語を使う人が国内からbAサイトを見ようとすると日本語になってしまい、英語のコンテンツを見る方法が分からない
- 中国やその他の国からアクセスしようとすると、エラーになって見られない
いずれも、ブラウザの言語設定を変更すれば見られるようになるのですが、ブラウザの言語設定の変更方法自体がマイナーなのでしょう。特に悲しいのは最後の話で、406 Not Acceptableの画面にはブラウザの設定方法なども載せていたのに、読んでもらえなかったようなのですね。何かエラーっぽい画面が出ると「エラーが出た」とだけ認識して思考停止してしまうというのは良くある話です。
コンテント・ネゴシエーションによる言語切り替えは技術的には問題ないのですが、使う人の側、特にブラウザのインターフェイスの対応が今ひとつなので、あまり使いやすいものではないという結論に至りました。問題は「切り替え方が分かりにくい」という点なので、コンテント・ネゴシエーションを使いつつ切り替え機能を提供するという選択肢もあるのですが、それはそれで複雑だったりURLが分かりにくくなったりしますし、なかなか難しいところです。
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関連する話題: Web
PSNへの攻撃、既知の脆弱性を利用
公開: 2011年5月4日21時5分頃
PSNの件、記者会見でいろいろ発表されたようですね。
- 「正常な動作として侵入、検知できなかった」──ソニー・平井副社長会見 (www.itmedia.co.jp)
気になるのは攻撃の方法ですが、それについては以下のように述べられています。
──4月19日に問題を把握したというが、数日間なぜ気がつかなかった
長谷島業務執行役員「検知できなかったのは、脆弱性をつかれたためだ。データセンターそのものの堅牢性を確保しないといけない」
(~中略~)
──今回、アプリケーションサーバーの脆弱性を狙われたということだが、セキュリティソフトをどうすり抜けたのか
平井副社長「正常な動作として入ってきて、出て行ったので検知できなかった。従来の仕組みでは追跡もできなかった。さらに、強固なセキュリティシステムを導入を検討し、すでに一部導入している」
最近では、複数の手法も組み合わせて組織の内側から崩してくるというような、高度な攻撃手法も見られます。たとえばStuxnetなどがそうで、2011年版10大脅威 (www.ipa.go.jp)でも第5位に挙げて注意を促しています。
しかし、ソニーのこれはそういう高度な話ではなくて、単に既知の脆弱性を突かれたということのようです。ミドルウェアの脆弱性が放置されていた、というようなところでしょうか。ちょっと拍子抜けではありますが、それなりに大きな組織でも脆弱性を放置してしまっているケースはかなりあるので、他人事だと思わずに注意することが必要なのではないかと思います。
関連する話題: セキュリティ / PlayStation Network / 情報漏洩
魔法少女まどか☆マギカ ブルーレイディスク 1巻
公開: 2011年5月4日13時15分頃
ちょっと仕事で、とある機器でブルーレイを再生した際のユーザーインターフェイスを見たかったのですが、ブルーレイディスクを持っていなかったので購入してみました。
- 魔法少女まどか☆マギカ 1 完全生産限定版 (www.amazon.co.jp)
会社でいろいろ検証しつつ視聴してみましたが、あらためて1話を見直すと大きな感慨がありますね。特に、10話を見てからほむらの登場シーンを見ると、非常に新鮮な印象があります。
実は本当に内容が変わっている部分もありますね。オープニングの絵が描き直されていたり、エンディングがオリジナルだったりする他、マミさんの部屋や学校の屋上なんかは大幅に変わっています。他にも描き直されている部分が結構あるようです。全体的にクオリティが上がっているのですが、とはいえ全部描き直されたわけでもないようで、逆に作画が荒いところが気になったりもします。私が気になったのは以下の2点。
- 1話のほむらの自己紹介時、よく見るとまどかの後ろの生徒が入れ替わるという現象が発生しています。
- 1話の喫茶店のシーンで、さやかは飲み物を飲んでいるのに最後まで全く減っていません (むしろちょっと増えているように見える)。
あと、2話の音声は噂の残念バージョンで、魔法少女の説明の際にマミさんが同じ事を2回言うのを確認できます。これは公式に認められている不具合で、製品交換の案内が出ています (4/27新譜BD・DVD『魔法少女まどか☆マギカ 1』本編ディスクおよびブックレットの一部内容に関するお詫び (www.madoka-magica.com))。
おそらく映像だけでなく音声も再編集していて、その際にミスが起きたということなのでしょう。ただ、編集しているわりには音声が映像と合っていない部分があったりして気になりました。音声で私が気になったのは以下の2点。
- 2話でさやかが屋上のフェンスを掴むシーン。BD版ではフェンスは太く頑丈そうな質感なのに、まるで金網を掴んだときのような音がして違和感があります。放送時の映像では金網だったのでしょう。
- 2話の上条の入院シーン。オーディオコメンタリーでは「上条君って白髪でしたっけ?」というような話が出るのですが、BD版の映像ではシルエットになっていて髪の色が分かりません。これは放送時は白髪に描かれていて、その映像を見ながら収録していたのでしょう。
まあ、オーディオコメンタリーはどうしようもない感じがしますし、仕様だと言われれば仕様として受け入れられる範囲ではあります。マミさんの台詞の編集ミスは致命的ですが、そこを除けば全体的なクオリティは悪くないと思いました。繰り返し視聴に向いている作品でもあると思いますので、買って損はないかなと。
※あと、2話のオーディオコメンタリーではキャラクターデザインの蒼樹うめ氏がゲストになっていて、興味深い話が聞けたりします。
関連する話題: 買い物 / BD / 魔法少女まどか☆マギカ
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