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2009年1月29日(木曜日)

国語の問題

公開: 2024年12月21日17時30分頃

週刊ダイヤモンドを読んでいたら、陰山英男氏がこんな事を書かれていました。

一方、日本の国語教育はどうか。問題文に傍線が引っ張ってあり、「傍線部の主人公の気持ちは?」「傍線部で筆者が言いたいことは?」が問われる。国語の授業ではあるのだが、求められるのは道徳的価値観である。

現役時代、「傍線部の主人公の気持ち」や「傍線部で筆者が言いたいこと」を答えるのはけっこう得意でしたが、だからといって、自分が「道徳的価値観」なんてものを持ち合わせているとは思えないのですよね。

この手の問題は、「あなたはどう感じましたか?」なんてことは問題にしていません。単に、本文の内容に沿って答えられるかどうかを見ているだけです。たいていは四択ですが、その中に一つ、本文に書かれていることを言い換えただけの選択肢があります。しかし、微妙に誇張したり誤解したりしたダミーの選択肢が含まれているので、それを判断して見分けなければなりません。逆に、不適切なものを選べというパターンもありますが、やはり本文に沿ったものがどれかを見分ける力が問われます。その判断をするためには読解力や判断力が必要となります。

この手の問題は、たとえ回答者がどんな不道徳な考えを持っていても、論理的に考えて一つの正解にたどり着けるようになっています。逆に、そうでないとすれば正解が定まらないので、問題として不適切ということになります。その場合は問題作成者のミスということになるでしょう。

……まあ、本当に感想を書かせる問題が出ることもありますが、その場合は読解力よりも作文力を見る問題になりますね。この場合、「道徳的価値観」が問われることになる可能性もゼロではないでしょうが、陰山氏の話の流れでは、そういう問題の方が良いと言っているように見えるのですよね……。

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