2005年1月20日(木曜日)
タグじゃないし
Google などのコメントスパム対策の話ですが、Internet Watch の説明は非常に分かりやすいと思います。
今回実装された機能は、リンクに新たな属性「rel="nofollow"」(以下nofollow属性)を付加することで、同属性のリンクをGoogleのページランクの対象から除外するというもの。例えば「Visit my discount pharmaceuticals site.」というコメントスパムのリンクが<a href="http://www.example.com/" rel="nofollow">となっていれば、Googleのページランクには影響せず、コメントスパムの投稿者は「Googleでのページランクを上げる」という本来の目的を得られなくなる。こうして、コメントスパムの有効性を無効とすることで、コメントスパムを防止するという。
実は最初、MYCOM PC WEB の「ブログを荒らすコメントスパム、検索大手が対策に本腰 (pcweb.mycom.co.jp)」や、IT Media の「Googleなど、リンクスパム対策に乗り出す――「ノーフォロー」タグを導入へ (www.itmedia.co.jp)」の方を読んだのですが、さっぱり意味が分かりませんでした。分からなかった主な原因は、属性をタグと呼んでしまっていることにあると思います。
そもそも "NOFOLLOW" の指定自体は昔から存在していて、HTML4.01 B.4.1.2 (www.w3.org)でも触れられています。しかし、この方法は meta要素を使用したもので、ページ単位の指定しかできず、ページ内の特定のアンカーだけを NOFOLLOW とするような指定はできませんでした。
それに対し、今回出てきている rel属性を使用する方法は、特定のアンカーだけに NOFOLLOW を指定することができます。コメント内のアンカー、あるいはコメントを表示するためのアンカーにだけ NOFOLLOW を指定することができるようになり、それがコメントスパム対策になるわけです。
というわけで、今回は要素(タグ)ではなく属性を使った指定だというところが重要なのに、その重要なところの用語がおかしかったため、意味がさっぱり分からなかったのでした。「タグで "NOFOLLOW" を指定」などといわれると、従来からある meta要素による指定のこととしか思えないわけです。
※複数のメディアが同じ過ちを犯しているので、ニュースソースからして過ちを犯している可能性が高いような気がしますが、それをちゃんと「属性」として報じた Internet Watch はすばらしいと思います。
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