水無月ばけらのえび日記

bakera.jp > 水無月ばけらのえび日記 > 2004年のえび日記 > 2004年4月 > 2004年4月19日(月曜日)

2004年4月19日(月曜日)

application/xhtml+xml

「XHTML1.1 なのに Content-Type: text/html で返すのはどうだろうか」というのは既に 3回くらい言われているような気がします。もちろん仕様的には XHTML 1.1 は Content-Type: application/xhtml+xml であるべき (SHOULD) で、Content-Type: text/html であるべきではない (SHOULD NOT) というのは知っているのですが、特定のブラウザでうまく読めない (具体的には MSIE でダウンロードになってしまうという現象が発生する) ので見送っていたのでした。

なんだかたまに誤解されている方がいらっしゃるような気もするのですが、私はいつもアクセス性を重視しているのであって、別に仕様を信仰しているわけではありません (そもそも HTML は宗教ではありませんし)。ただしほとんどの場合は「仕様に忠実にマーク付けすると様々な環境でアクセスしやすくなり、アクセス性が向上する」と言えるので、結果的に仕様を重視することに繋がっているだけです。

ヨスケ全盛期から平然とフルスタイルシートのサイトを作っていましたが、それは「ヨスケでスタイルが無効になったとしても情報にアクセスできなくなるわけではないので OK」という判断なのです。

というわけなので、「仕様通りに実装すると実装上の問題が発生し、かえってアクセス性が低下する」という場合は平然と仕様を無視することがあります。そのようなことは希なのですが、application/xhtml+xml はまさにそのケースです。IE でダウンロードになってしまうのは……まあ頑張れば読めないことはないのでしょうが、それはかなり面倒ですので、事実上読めないに等しいと思います。

と、そんなこんなで放置していたのですが、どうもそれはそれで Mozilla 系で少しだけ残念な思いをしたりするようなので、とりあえず「Accept: に application/xhtml+xml を含む場合は application/xhtml+xml で応答する」という形にしてみました。

ちなみに qvalue は見ていませんので Accept: text/html, application/xhtml+xml;q=0.8 という場合でも application/xhtml+xml になりますが、そもそも厳密に言えば text/html なリソースは存在しないので、これはこれで問題ないように思います。むしろ「Accept: に application/xhtml+xml が含まれていないような古いブラウザに対しては text/html で応答する」という動作だととらえて頂ければよろしいかと思います。

あとは Vary: Accept というフィールドを送出した方が良いような気もするのですが、これをやると MSIE でキャッシュが効かなくなるという問題が出ます。※参考: [IE4]「インターネット サイト<ファイル>-<サーバー>からダウンロードできません」エラー (support.microsoft.com)[IE4]以前のページに戻ったときに画像が表示されない (support.microsoft.com)。[IE4] とありますが、IE5 以降でも同様です。また MSIE かよと言いたくなりますが……。

正しく Vary: を出力していないと、間にキャッシュサーバを挟んでいる場合などに不具合が起きる可能性があります。とりあえず様子を見ますので、不具合があるようでしたら教えて頂けるとありがたいです。

関連する話題: えび日記 / hatomaru.dll

20億

「人質解放の費用公表を」 政府・与党に自己責任問う声 (www.asahi.com)……だそうで。

20億円ですか。統計局のデータ (www.stat.go.jp)によれば、日本の 15~64歳の人口は 8517万人ということですから、一人頭 23円50銭といったところですね。失業して収入がない方などを考慮しても、30円は越えないだろうと思います。これで 3人の人の命が救われたというなら安いと思いますが。

……まあ、金額の大小ではないのでしょう。それが人を傷つけるために使われるのなら、たとえ 1円の負担でも苦痛ですし。しかし今回は人の命を救うために使われたのですよね。多少負担が大きくても私は納得しますし、むしろ気持ち良く払いたいと思うのですが (もちろん負担可能な金額には限界がありますけれども)。

ひとつ気になる点があるとすれば、むしろこの出費が本当に人質救出の役に立ったのか、という点ですね。政府がお金を使って何かをしたことは確かでしょうが、それが「人質解放の役に立った」という話はあまり聞こえてこないような気がします。政府が何もしなくてもアルジャジーラは高遠さんの活動を報道してくれたでしょうし、イスラム宗教者委員会は解放を呼びかけてくれたでしょうし、犯人は 3人を解放してくれたのではないかと思うのですが。

しかしまあ、いずれにしても人の命を助けるために動いたことは間違いないのでしょうし、それに費用がかかったというのであれば、その金額が税負担となるのは仕方ないと思います。私はこれを負担しろと言われたらすんなり納得できるのですが、政府与党の人たちは違うのかな……。

関連する話題: イラク戦争

ありがとうといっていた人、かな

「笑顔の実力者」 人質救出の宗教者委アルクベイシ師 (www2.asahi.com)

イラクの人質事件で解放された3邦人の様子を伝えるテレビ映像の中に、ひときわ目立つ笑顔があった。武装グループに解放を呼びかけたイスラム宗教者委員会のアブドルサラム・アルクベイシ師だ。

以上、「笑顔の実力者」 人質救出の宗教者委アルクベイシ師 より

「イラクの人質事件で解放された3邦人の様子を伝えるテレビ映像」と言えば、現地の人が高遠さんに対して「イラクの子どもたちのために尽くしてくれてありがとう」という主旨のことを言って、高遠さんが涙を流していたシーンが印象に残っていましたが、そのとき出ていたのがアブドルサラム・アルクベイシ師……という理解で良いのかしら。

その映像というのは、たぶんこの話だと思います。

3人と一緒にソファに座った幹部は、飲み物を手にリラックスした表情で話した。「宗教者委員会は直接人質解放の役割を果たしているわけではない。犯人グループにはメッセージを送った」と説明したうえで、「またファルージャに来て、いかに街が崩壊してしまったかを見てもらいたい。これからもイラクの子どもたちのために貢献して欲しい」と3人に語りかけた。

以上、邦人3人保護した宗教者委員会、「モスクで引き渡し」 より

高遠さんのイラクでの活動が高く評価されていることが伺えます。情けは人のためならず、というのはこういうことなのでしょうね。

関連する話題: イラク戦争

キズは消毒しない、乾かさない

スラッシュドットで新しい絆創膏の話が話題になっています (slashdot.jp)が、そこで紹介されていたサイト。

閉鎖療法というのですか、これは知りませんでした。消毒とガーゼが NG とは。目から鱗で 20 へぇ。

関連する話題: 健康

最近の日記

関わった本など