2003年7月28日(月曜日)
間違いのレベル
ただ,わざわざ間違いを教える(単純化するために敢えて現段階では間違いを許容するというものならともかく,今回の朝日のソレでは何も単純になっていない)のはどうかと思う。たとえば学校で教えたことを全員が100%覚えて正しく使うわけではないが,だからといって教師が間違った内容を教えてはいけない。話を単純にするために適用範囲をあいまいにしておくとかいったことはよくあるが,それでも後で何かを補えば正しくなるといったものでなくてはならない。
以上、わたやんさんのvalid HTML 命というわけではない(The Net) より
全くその通りだと思います。議論を見ていると「初心者にやる気を出させることが重要」などという話にまで発展させてしまっている人がいるようですが、今回の話はそんなレベルの高い問題ではありません。著者の教える姿勢や考え方にも問題はあると思いますが、致命的な問題はそこではなくて、例として出している HTML が単純に間違っているということです。単に、
<font color="blue">
<H1><center>ホームページ講座3回のスケジュール
</center></H1></font>
となってしまっている例を、
<center><H1><font color="blue">
ホームページ講座3回のスケジュール
</font></H1></center>
と直せば、これだけでもう 30倍くらいマシになります。2回目の例についても、
<img src="fr.gif" alt=フロントランナー>
となってしまっている部分を、
<img src="fr.gif" alt="フロントランナー">
と、引用符を追加するだけで 50倍くらい良くなります。
この修正によって「初心者」の理解が困難になるとか、とっつきにくくなるとか、そういったことが起きるとはとうてい思えません。教える姿勢とか考え方とか、そういうレベルの話ではないのです。
文書型宣言や title要素については、ステップを追って補って行けば良いと考えられます (実際、title要素は 2回目で補われています)。しかし、不正な要素入れ子構造を手本として示す意味は全く理解できません。後者のようにできない理由は何もないでしょう。
ちなみに、私が望ましいと考える対処は、
- HTML の例文を上述のように訂正する (1回目、2回目共に)
- 1回目の「ほとんど嫌がらせかとも思えますが」という表現は不適切であったとして撤回する
の 2点です。これだけでずいぶん良くなるでしょうし、あえてそれ以上のことを求める必要はないと思っています。
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