2003年3月10日(月曜日)
梱包材のユーザビリティ
諸事情により巨大なテレビを梱包する羽目になったのですが、これがともかく大きく重く、周りの人にだいぶ手伝っていただいてやっとこさ完了。そもそも、端から一人では持ち上げられない大きさでしたが……。
それはさておき、私が感動したのはその梱包材です。このテレビ、段ボール箱の中に、緩衝材の発泡スチロール 7 つと一緒に入っていました。箱から出すのは何の問題もないのですが、問題は元通りに梱包する時です。形の異なる 7 つの発泡スチロールがそれぞれ箱のどこに位置していた物なのか、誰が覚えているというのでしょうか。
「箱から出す前に写真でも撮っておけば良かった……」などと思いましたが (思っただけでなく口にも出しましたが)、その心配は無用でした。発泡スチロールには全て、「L 左前下」などとその位置するべき場所が明確に書かれていたのです。
これだけならどうということもないのですが、それを実際に所定の位置に納めてみて感動しました。緩衝材を納めてみると、所定の位置に吸い付けられるようにぴったりとはまるのです。実は段ボール箱の底には小さな四角い穴が開いていて、緩衝材の側にはその穴にぴったりはまる大きさの突起があるのでした。
この穴は正方形ではなく長方形なので、緩衝材の向きを間違えるとうまくはまりません。前と後ろとでは異なる形状になっているので、前に使うべき緩衝材を後ろに置いてしまうとやはりうまくはまりません。そして上に使う緩衝材には突起がなく蓋には該当する穴はないので、上と下を間違えるとこれまたうまくはまらないわけです。シンプルな「制約」ですが、非常によく考えられていると思いました。
段ボールと緩衝材なんて普段は気にもとめませんが、こんなところにもユーザビリティを考慮したすばらしいデザインがあるのですね。
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