魔法少女まどか☆マギカ ブルーレイディスク 6巻 / 11話 : ワルプルギスの夜が強すぎる理由
2011年9月21日(水曜日)
魔法少女まどか☆マギカ ブルーレイディスク 6巻 / 11話 : ワルプルギスの夜が強すぎる理由
公開: 2011年9月25日1時30分頃
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ついにワルプルギスの夜が登場する11話、そして最終話である12話。テレビ放送の際は、CMで連呼された「謎の白い液体」が気になって仕方ありませんでしたが、BDではそんなことはないので集中して観られます。
さて11話ですが、あらためて感じたのが「ワルプルギスの夜」の圧倒的な強さ。攻撃力もさることながら、耐久力がすごいです。ロケット弾を喰らっても、タンクローリーが直撃して大爆発しても、対艦ミサイルが直撃しても、びくともしません。かすり傷を負った気配さえ感じられません。
これ、ちょっと強すぎやしないでしょうか。そもそもワルプルギスの夜は、ほむらと杏子の二人がかりで倒せると考えられていたはずです。にもかかわらず、この凄まじい耐久力。普通に考えると、杏子の槍で何とかできるようには思えません。
では、ほむらは何故「杏子と二人なら倒せる」と考えていたのでしょうか。それは、過去の経験によるものでしょう。実際、ほむらが体験してきた時間軸では、ワルプルギスの夜は何度か倒されています。
周回 | 戦ったメンバー | 結果 | 備考 |
---|---|---|---|
1周目 | マミ→まどか | 敗北 | マミ死亡、次いでまどかが挑むも敗北 |
2周目 | ほむら + まどか | 撃破 | まどかは力を使い果たして魔女化。マミが参戦していない理由は不明。 |
3周目 | ほむら + まどか | 撃破 | まどか、ほむら共に力を使い果たす。ほむらのみグリーフシードで浄化されて復活 |
4周目 | ほむら→まどか | 撃破 | ほむらが1人で戦うが苦戦。それを見たまどかが魔法少女化し、一撃で撃破したのち魔女化 |
ほむら一人で撃破したことはありませんが、まどかと二人でなら倒しているのです。
これだけでは、「まどかがいれば倒せる」と考えることはできても、「杏子がいれば倒せる」と考えるには弱いかもしれません。ただ、ほむらは実際にワルプルギスの夜がダメージを受けるところを見ているはずです。10話ではワルプルギスの夜との戦闘シーンはカットされていますが、ほむらは視聴者が見ていない部分も全て経験しています。そこでの経験から「杏子でもいける」と判断した可能性は高いでしょう。
また、「杏子がいれば倒せる」と考えていたのは、ほむらだけではありません。9話のラストで、キュゥべぇはこんなことを言っています。
もちろん、無駄な犠牲だったら止めただろうさ。
でも今回、彼女の脱落には大きな意味があったからね。
これでもうワルプルギスの夜に立ち向かえる魔法少女は、キミだけしかいなくなった。
もちろん、ひとりでは勝ち目なんてない。
この町を守るためには、まどかが魔法少女になるしかないわけだ。
キュゥべぇがもし「杏子がいても倒せない」と考えていたなら、杏子を脱落させる意味はありません。キュゥべぇもまた、「杏子がいれば倒せる可能性がある」と判断していたことが伺えます。
ワルプルギスの夜が倒されたところを見たことがあるほむら、そしてキュゥべぇ。この両者が共に、「ほむら一人では勝てないが、ほむらと杏子が組めば勝てる」と判断していることがわかります。これは信頼して良さそうに思えます。
ここであらためてワルプルギスの夜との戦闘を振り返ってみると、ほむらは凄まじい攻撃をしているのに、全くダメージを与えられていないように見えます。にもかかわらず、まどかが加わった戦闘では撃破できていますし、杏子が入れば勝てると判断されているわけです。
4周目のまどかはともかく、杏子や2周目のまどかに、そんな凄まじい攻撃手段があるとは思えません。杏子の最大攻撃手段は、おそらく9話で披露されているものでしょう。あれもかなりの爆発が起きているようですが、11話のほむらの攻撃と比較して圧倒的に上回るかと言われると疑問です。
しかしそれでも、杏子やまどかはワルプルギスの夜にダメージを与えられるのでしょう。
と、考えると、ひとつの仮説が浮かびます。
ほむらと他の魔法少女とは、決定的に異なる部分があります。
魔法少女たちの攻撃手段は、魔法で出したマスケット銃、魔法で出した剣、魔法で出した槍、魔法で出した矢……というように、魔法出した何かを直接相手にぶつけることが基本です。しかし、ほむらは違います。ほむらの魔法は時間を停止させたり、触れたものを操ったりというもので、直接相手を攻撃することはありません。ほむらは魔法で補助しながら、ゴルフクラブ、爆弾、拳銃、手榴弾、軽機関銃、ロケット砲、対艦ミサイルといった、現実世界に存在する物理的な手段で戦います。
ワルプルギスの夜には、ほむらの攻撃だけが効かない。
となると、ワルプルギスの夜には、物理攻撃が一切効かない特性があるのではないでしょうか。そして魔法による攻撃ならば、ワルプルギスの夜にもダメージを与えられるのではないでしょうか。こう考えると、ほむら一人では倒せず、他の魔法少女と組むと倒せる理由が説明できます。
通常の魔女が結界に隠れているのに対し、ワルプルギスの夜は結界を必要としないと言われています。それも、この特性と関係しているのかもしれません。
魔女は普通の人には見えません。通常空間をうろついていれば、電車やクルマがぶつかってくることだってあるでしょう。運転者には魔女が見えていませんから、減速もせずにぶつかってきます。魔女はそういった事故を避けるために結界に隠れている……と、こう考えるとどうでしょう。もし物理ダメージを無効化する魔女がいれば、その魔女は何がぶつかっても平気ですから、結界を必要としないことになります。
……と、こんなことを考えたりしました。
まとめると、11話のワルプルギスの夜が強すぎる (ように見える) 理由として私が考えている仮説は、以下のようになります。
- ワルプルギスの夜は物理ダメージを一切受け付けず、魔法攻撃しか通用しない
- ほむらは魔法攻撃の手段を持たず、物理攻撃しかできないため、どんなに強力な攻撃をしてもワルプルギスの夜にダメージを与えることはできない
- 魔法攻撃ならばワルプルギスの夜にダメージを与えられるため、まどかならワルプルギスの夜を倒せるし、杏子やマミ、さやかにも倒せる可能性がある
ほむらも4周目の戦闘で物理ダメージ無効に気付いて、だから5周目では杏子と組む必要があると判断したのではないでしょうか。11話では、それでも希望を捨てずに「持てる最大の火力をぶつければ、あるいは破ることができるかもしれない」と考えて戦ったのかもしれません。
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