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ホメオパシーは荒唐無稽

2010年8月25日(水曜日)

ホメオパシーは荒唐無稽

公開: 2010年8月28日13時50分頃

日本学術会議が「ホメオパシーは効かない」と断言、それが朝日新聞の一面に載ったようで……「ホメオパシーは「荒唐無稽」 学術会議が全面否定談話 (www.asahi.com)」。

会長談話では「ホメオパシーが医療関係者の間で急速に広がり、養成学校までできていることに強い戸惑いを感じる」とした上で、「治療効果は明確に否定されている」と指摘した。さらに「今のうちに、医療現場から排除されないと『自然に近い安全で有効な治療』という誤解が広がり、深刻な事態に陥ることが懸念される」として、医療関係者が治療に使うことは厳に慎むよう呼びかけた。一方で、「十分理解した上で、自身のために使用することは個人の自由」としている。

たとえ効果がなくても害がなければ良いではないか、という考えもあるのでしょうが、以下のような点には問題があると思います。

私が「ホメオパシー」という言葉を初めて知ったのはガードナーの「奇妙な論理 (www.amazon.co.jp)」を読んだときのことで、それまで世間にそういうものがあるとは全く知りませんでした。少なくとも日本では問題になっていないのだろうと思っていましたが、山口で新生児が亡くなった事件などを見ると、じわじわと広がってきていたようですね。世の中には「人工的なものよりも、天然自然のものの方が身体に良い」という考えを持つ人がけっこういるように思いますが、そういう人は、このような「疑似治療」を抵抗なく受け入れてしまうのかもしれません。

しかし、天然のものが身体に良いというのは誤解です。たとえば、天然のフグと養殖のフグを比較すると、天然の方が毒性が強いです (フグ毒のテトロドトキシンはフグが合成しているわけではなく、えさに由来するため)。自然界には危険なものがたくさんあります。

また、実は人間の身体もそんなに自然に適合しているわけではありません。先日読んだ「星を継ぐもの (www.amazon.co.jp)」でも語られていましたが、人間の身体にはたくさんの欠陥があります。食道と気管が繋がっているとか、立って歩くのに適した骨格になっていないとか。

そんな欠陥のある人間も、昔は、危険な自然の中で生きていたわけです。そしてその時代、人間の寿命はとても短かったのです。それを工夫して、時には環境の方を変えることで、人間は長く生きることができるようになりました。

もっと科学というものを敬っても良いのではないかと私は思います。

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