社長自ら「黄金の絆はクソゲー」
2009年6月24日(水曜日)
社長自ら「黄金の絆はクソゲー」
公開: 2009年6月25日23時55分頃
「我々はプロ意識がなかった――ジャレコ加藤社長が語る同社の過去と未来 (ascii.jp)」という話が。
「黄金の絆 (www.amazon.co.jp)」の話が興味深いです。
―― 最新タイトル「黄金の絆」についても「クソゲー」と思われていますか。
加藤 まあ、クソですよね。あれをクソと言わずして、何をクソと言うのかってことです。上品に「よくがんばってくれました」なんていうのはウソでしかないですよ。
といっても、それは開発会社のせいにしているわけではなく、結局は「自分たちもクソ」だし、それを世に出してしまった自分こそクソだったんだと思っています。
社長自ら「クソゲー」であることを肯定!! セールス低下の要因になりかねないのに、潔く肯定する態度には好感が持てますね。
各所の評判や動画などを見る限りでは、音楽、グラフィック、シナリオといった要素自体はそれほど悪くもないようです。ただ、ローディングが異様に長いとか、敵が突然わき出してくるとか、敵が棒立ちとか、ボスの動きが全部一緒とか、当たり判定が見た目どおりでないとか……要するに、プログラミングの部分が力不足だったという話のようなのですね。
プログラムって、ぱっと見では動いているように見えても、実は見えにくいところで動作が変だったりすることが結構あります。これはゲームに限らない話で、Webアプリもそうですね。正常系はいちおう動くけれども異常系が駄目すぎるとか、想定外の値を入れたら死んでしまうとか、良くある話です。
こういう隠れた部分の品質は見えにくいので、開発会社の力量をはかるのも難しくなります。品質は良く分からないので、単に金額が安いところが選ばれることになったりして……。最近はどうも低価格・低品質の開発会社がかなり増えているような気がするので、そこは注意したいと思いつつも、やっぱり金額重視になるのが現実だったりとか。
ある意味、発注側の力量が試されるわけで、やっぱり発注側がしっかりしていないと駄目なのかもしれないですね。
―― なぜそこまでの「クソゲー」になってしまったんですか。
加藤 要はプロ意識がまったくなかったということですよね。満足いかないクオリティのまま世に出そうとしてしまう生ぬるさが原因です。当初の計画から半年遅れで進行して、それであのレベルですよ。こちらは数億円の投資をしているわけですから、それを何に使ったんだコノヤロウということになる。
たいていの場合、プロジェクトが大幅に遅れると、その分品質が高くなる……ということはなくて、むしろ逆です。大幅に遅れるということは、プロジェクトの根本的な部分で何か問題が起きている事が多いので、成果物の品質も低い場合が多いです。
- プロジェクトの管理がまったくできていない場合……管理者に力量がないと発生します。進捗の管理ができていないので当然遅れますが、この場合、作業のプロセスや成果物のクオリティも一切チェックされていない可能性が高いです。
- 作業量の見積もりが大幅に間違っていた場合……まともな見積もりもできないほど能力が低かった場合は論外ですが、いつのまにか当初考えていたものとは違うものを作ることになっていた、なんてこともあります。その場合、本来であれば工程を全部巻き戻して上流工程からやり直す必要があるのですが、それ抜きに進んできてしまっているため、いろいろ不整合が起きています。当然、品質は低いです。
……とか、とか。
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