水無月ばけらのえび日記

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とらドラ!

2008年11月13日(木曜日)

とらドラ!

公開: 2024年4月23日14時40分頃

読み終わったのでメモ。

手乗りタイガー。

アニメ放映中ですが、アニメでは描写しづらいと思われる部分もいろいろあるので参考になるはずです。逢坂の容姿についての描写はちょっとくどすぎる感じもしますが、それだけ竜児が意識してしまっているということなのでしょう。対照的に、想い人であるはずの櫛枝の容姿については、かなり抽象的であっさりした描写にとどまっています。たぶん、意図的にそうしているのだとは思いますが。

また、告白シーンの展開はアニメとずいぶん違う気がします。この展開だと後につなげるのが難しいと思うので、まあ妥当でしょう。逆に、原作はもともと続編を想定していな買ったのだと思いますね。

ところで、2008年8月に、文化庁が「平成19年度 国語に関する世論調査 (www.bunka.go.jp)」の結果を発表していますが、「13.言葉の意味」の項で「憮然(ぶぜん)」という言葉についてこう述べています。

本来の意味ではない(イ)「腹を立てている様子」と答えた人の割合が,どの年代でも,本来の意味である(ア)「失望してぼんやりとしている様子」より高い。特に20代以上では,20代の34ポイントから,最大で50代の64ポイントまでと,それぞれの年代とも大きな差が付いている。

つまり、「憮然」という言葉は元来「失望してぼんやりしている」という意味だったのですが、現在では「腹を立てている」という解釈の方がメジャーになっているということです。これを誤用と見るのか、用法が変化したと見るのかは、意見の分かれるところでしょう。元来の意味で使っても誤解される可能性が高いので、あえてメジャーな解釈に合わせる……という判断もあって良いと思います。そこまではまあ良いのですが、腹を立てているほうの用法にしても、「ムッとする」という程度の腹立ち具合を指している事が多く、怒り心頭というようなニュアンスではないと思うのですよね……。

……まあ、もともと解釈が不定な言葉なのですから、その意味について確かな議論はできませんし、既に変化しつつあるのですから、それをさらに拡張しようと試みるのも良いのかもしれません。

そして、言葉の発明という観点で評するならば、なんと言っても「手乗りタイガー」でしょう。「手乗りタイガー」という言葉の発明はあまりにも偉大。

手乗りタイガー。

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