中立って何よ?
2002年1月21日(月曜日)
中立って何よ?
しかし、笠原校長が「大江さんの過去の講演集を読んだが、全体として政治的な話題に言及されている。政治の話題を取り上げる場合には、中立となるように配慮してもらいたい」という趣旨の手紙を送ったところ、辞退の連絡があったという。
大江さんの家族の話では、抗議するつもりはないが、言論活動に制限が加えられることに違和感を感じたという。
笠原校長は「期待していたが残念だ。一般的な講演をお願いしたつもりだった」と話している。
以上、asahi.comの大江健三郎さん、高校の講演を辞退 発言に配慮求められ より
何を言っているのでしょうかこの人は。大江健三郎がずっと行ってきた「一般的」な講演の内容が気に入らなかったから「配慮してもらいたい」と言ったのではないのですか? って、そもそも何をもって「一般的」と言っているのかが謎ですが、それがもし大江健三郎による「一般的」な講演を意味するのではなく、「大江健三郎でなくてもできる一般的な話」を意味するのであれば、大江健三郎を呼ぶ必要はないでしょう。
要するにこの人、大江健三郎の話を聞きたいのではなく、誰でもいいから有名人を呼んで話をさせたかっただけちゃうんかと。もしそうであれば、そんな失礼な話はないわけで。
「講演を引き受けた後の正月、三条高校の校長から速達が来て『政治的なことについては話をしないでほしい』『(当校は)国旗も掲揚するし、国歌も歌う高校だ』という。校長が政治的立場を露骨に示し、私には『政治について話すな』と配慮を求める。外部の知識人を講演に呼ぶ側が管理しようとするのだ。小説家が若い人に講演するのは自分の生き方や考え方をまるごと伝えるためだ。自由に話せないなら、講演は無駄。日の丸や君が代は、断った理由ではない。それは学校側の問題だ。講演では、(恩師で三条市に縁のある)渡辺一夫さんの『寛容』について語ろうと用意を進めていた。私は子供たちへの講演を政治的宣伝の場にするような人間ではない」
以上、asahi.comの「自由に話せないなら無駄」講演辞退の大江さん より
なんというか、会うなり「俺は偏向しているから覚悟しておけ」「全ては主観だ」(意訳)と言い放った某氏を思い出したり。本当に惜しい人を亡くしたものです。
それはさておき、「国旗も掲揚するし、国歌も歌う高校だ【謎】」というフレーズが私の中で流行りそうな予感。そういえばあんまり関係ありませんが、札南国旗・国歌について考えるフォーラム (homepage2.nifty.com)なんてのがどこかで話題になっていましたなぁ。国旗・国歌つながりということでメモしておきます。
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