水無月ばけらのえび日記

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2011年7月1日(金曜日)

邪馬台国はどこですか?

公開: 2011年7月11日1時30分頃

読み終わったので。

タイトルを見て「なんだろう?」と思ったら、なんと本当にそのまんまの内容でした。邪馬台国の場所については機内説と九州説がありますが、そのどちらでもない第三の説を提唱するという。それも教科書のような感じではなく、バーで二人が論争するスタイルを取っていて面白いです。

表題作の他にも盛りだくさんです。釈迦は悟りを開いていない説を論争する「悟りを開いたのはいつですか?」、聖徳太子=推古天皇説を論じる「聖徳太子はだれですか?」、織田信長自殺説を説く「謀叛の動機はなんですか?」、明治維新は勝海舟が催眠術で志士を操って起こしたという「維新が起きたのはなぜですか?」、十字架にかけられて処刑されたのはイエスではなくユダだとする「奇蹟はどのようになされたのですか?」……。

言っていることはたぶん常識的に言えばメチャクチャなはずなのですが、説得力が感じられるのが素晴らしいですね。

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bAの株主交代、そして組織に思うこと

公開: 2011年7月10日23時15分頃

当社の葵プロモーショングループ入りに関するお知らせ (www.b-architects.com)」で予告されていたとおり、今日から株主が交代して葵プロモーショングループの一員となったようです。

※ちなみに葵プロモーションはCM制作を主に行う会社で、業界では3指に入る規模、東証一部上場企業でもあります (銘柄コード9607 (quote.tse.or.jp))。

が、bAのオフィス内では特に何の変化も見られず。もっと変化があっても良さそうですが、bAの場合はあまり影響がないのかもしれないな、とも思います。

……あらかじめ断っておきますが、以下に書くことは私の個人的な考えで、bAのメンバーがみんなそう思っているという訳ではありません。むしろ違うと思っている人の方が多いかもしれません。

bAという会社は元々、各方面で活躍していた人々が「集まれば凄いことができるのではないか」と考え、集結した組織です。ですから、会社と個々のメンバーとは主従や従属の関係にはなく、互恵関係であると考えられています。これは、CEOを「社長」と呼んではならないとか、誰かが加わるとき「入社」ではなく「参加」「合流」という言葉を好む、といった文化にも繋がってきます。

※でも最近は普通に入社と言っているかも。

私がbAにやってきたのは2001年の8月のことですが、入ってすぐの面談で「会社を積極的に利用してほしい」と言われたことを覚えています。個人は会社の利益に反しない範囲で好きなことをして良く、その行動が会社の利益に合致するなら会社はそれを支援する、という話をされました。

もうひとつ印象に残っているのは、数年前に行われた合宿で示された図です。会社を船になぞらえた図で、船には大勢のメンバーが乗っています。その個々人はまちまちな方向に進もうとしていて、中には逆送している者さえいるのですが、しかしそれでも全体としては船を前の方に進んでいる。そういう図です。

これはつまり、トップが船の方向を決めても、全員一丸となってその方向に向かう訳ではないということです。こういう形を取っていると、トップが抜けたり入れ替わったりしても、あまり大きな影響が出ないと考えられます。

トップが方向転換を決意したとき、反映するのが難しいというのはデメリットでもあります。方向転換は可能ですし、素早い動きもできるのですが、それを実行するためには相当な行動力や説得力が必要です。そもそも上意下達の組織ではないため、トップの意思を個々人に伝達すること自体が難しいのです。

いちおうグループマネージャーのような立場の人は置かれているのですが、強い権限が与えられているわけではありませんし、上司とも思われていません (!)。人を動かすには命令しても駄目で、納得させて協力してもらう必要があります。社外の株主が経営に口出ししようとしても、施策に説得力がなければあっさり無視される可能性があります。

こういう組織を「ひどい」と思うか「面白い」と思うかは人それぞれだと思いますが、私は後者です。そして、葵プロモーションの方も後者なのではないかな、と何となく思っています。

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