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あすみちゃんの矢の謎(in すべてに射矢ガール)

2002年5月3日(金曜日)

あすみちゃんの矢の謎(in すべてに射矢ガール)

すべてに射矢ガール (www.amazon.co.jp)」、あすみちゃんの頭には見事に矢が刺さっているわけです。あの矢には見事な(やじり)がついています。あの鏃はカミソリのように鋭い切れ味を持っているようで、服だのベルトだのは簡単に切れてしまいますし、本人や周りの人も怪我をしまくっているわけです。しかも鏃には「かえし」が付いていて、それをガードレールに引っかけてインを攻めたりしています。

それはそれで良いのですが、三巻あたりで「それ弓道(きゅうどう)の矢だろ」などと言われていてびっくり。それが弓道の矢に見えるとは!

弓道で一般的に使われる的矢(まとや)は、紙の的に当てるものですから、鋭い鏃がなくても刺さります。また、矢の刺さった獲物が暴れ回ることもないので、かえしが付いていなくても簡単に抜け落ちたりはしません。よってそもそも鏃が無く、板付(いたつき)と呼ばれる、少し尖ったカバーのようなものが付いているだけです。

もっとも的矢以外は全く使われないかというと、そんなことはありません。那須与一(なすのよいち)が射ったことで有名な「鏑矢(かぶらや)」なんてのは先端に鳴り物がついているわけで、だから「ひょうふっとぞ射きったる」という具合に格好良く音が鳴るわけです。もちろん鋭い鏃の付いた矢だってあります。時と場合によってはそのような矢を使うこともあるでしょう。ただ、そういう矢を見て「弓道の矢」という連想が働くというのはちょっとすごいような……。

もっとも、あすみちゃんのお父さんは弓道の家元だそうですから、そういう矢をメインに使う流派なのかもしれません。で、地元ではその流派が結構有名だったりするのではないでしょうか。そう解釈するとすべては丸く収まります。

それより謎なのは、どうしてあすみちゃんは矢をどうにかしないのかと言うことです。抜くことには問題がありそうですが、両端を切り落とすことはできるはず。せめて鏃の方だけでも切り落としてしまえば、周囲の人に怪我をさせることもないはずです。

ありそうな解釈としては……。

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